ノベルゲームを作った時のことを淡々と書いていくだけです。
難しいことは書きませんので興味のある方はどうぞ。
今から五年ほど前。
精神的に疲れて会社を辞めた。
医師からは退職を勧められるほどだった。
辞めてからはとにかく休むことだと教えられた。
その間に楽しいことでも見つけられればと思っていたがそう簡単には見つからなかった。
好きなことなんて見つからない。
むしろ休むって何だと思っていた。
そのころだった。
昔からアニメやゲームが好きで同人などに手を出していた自分にとって何か
特別なことでもないかと思っていた。
ふと手に取った小説。ラノベだったと思ったがタイトルは思い出せない。
そして思った。小説家になろう。
その日から小説を書き続けてネット小説に投稿。そのほかには賞に応募したりもした。
けれども箸にも棒にもかからない。時間だけが過ぎていった。
寝る時間よりも小説を書く時間のほうが長いくらいだと思う。
それから一年。小説を応募した。一切受からずそのまま小説家になるのはあきらめた。
代わりに絵を描けるようになろうと思い絵の練習をした。そのまま漫画家でも目指すのはありだと思った。
今思えば物語を書く仕事がしたかったのかもしれない。
このころだったと思うがゲームを作りたいと思うようになった。
それからの行動は早かった。
ゲームの素材を集めて集まらなかった素材はどこからか引っ張ってくればいい。もしくは自分で作れば解決すると思っていた。
最初のゲーム開発。使用しているゲームエンジンの仕様がわからなくて途中でやめた。
ノベルゲームを作ろうと思っていたことだけは確かで初心者でも作りやすいと言っていたゲームエンジンだった。
それでも作れなかった。
それからゲーム開発をやめた。また小説や漫画を読む日常に戻った。
就職もした。そのどれも長くは続かなかった。
人と接するのがこんなにも苦痛だと思うことは何回もあったがそれが原因で苦手になっていたのかもしれない。
医師からは休めていないのでしっかり休むように念を押された。
それでもどこかに自分の作ったものを出したい。
そう思うようになっていった。
それから二回目のゲーム制作。今度はゲームエンジンを調べた。
自分でも使いやすいゲームエンジン。ノベルゲームに特化していなくてもアドオンなどの素材でどうにかなるだろうと思った。
それからはいろいろなゲームエンジンに手を出した。
そのどれもがうまく使いこなせなかった。
こうして二回目の挑戦は終わった。
小説を書いてもダメ。漫画も描けない。
何かいい方法はないものかと思った。
そこでもう一度だけゲームを作ってみようと思った。
これでだめだったらあきらめもつくだろうと思った。
三度目の挑戦が始まった。
最初に決めたことは作りたいものを明確にするということだった。
自分の好きなものを決めてひたすらに突き詰める。
今までやってきたことだからなんの難しいことなんてない。
そうしてノベルゲームを作ろうと決めた。
ゲームエンジンも調べた。とにかく使いやすいもの。
そうなると日本語の情報が多く、使っている人が多いもの。この二つの条件がでてきた。
そしてこれからも使い続けるRen’Pyというゲームエンジンと出会った。
最初は適当に触っていた。プロジェクトを生成して画像を用意して表示。
簡単なセリフとキャラクターの名前を打ち込み表示。
いままで触ってきたゲームエンジンよりも使いやすい。
これなら作れる。そう思わせてくれるゲームエンジンだった。
画像を表示してセリフなどを表示する。
簡単なことはできたがプログラムを作らないと選択肢などの表示はできない。
その辺はまっさらな状態から組むよりも簡単に作れるようになっていた。
あとはそれを繰り返すだけ。
そう思っていた。
いくつかプロジェクトを作ってそこで得た情報を活かして本格的なゲーム作りに入った。
簡単とはいえプログラム。どこかしらで躓いて解決策がないことがあった。
簡単なプログラムを作ろうにも解決策はどこにもない。
Ren’Pyは海外製のゲームエンジンということもあって出てこない情報も多くあった。
そこに革命的なものがパソコンにあった。
Copilotだ。
いくつかの難しい情報はすぐに解決できた。
バグもエラーも無くなり順調にゲーム開発が進んでいた。
この時までは。
問題が起こった。
エラーが出てきていつも通りCopilotに聞いてみた。
その情報通りに進めてもエラーが解決しない。
自分で解決する必要が出てきた。
気が付いたことがある。
Ren’Pyのエラーログはフォルダと行番号でエラーが出ている個所を教えてくれるのだが
その問題のほとんどは最後の行に書いてあることが多い。
その個所を修正すればすぐに治った。
そのほかの問題はキャッシュをクリアすれば解決することが多かった。
これで大体の問題の解決方法がわかった。
ゲーム開発も順調。これなら問題なくゲームをリリースできる。
そこで別の問題が発生した。
このゲームは有料素材を購入して使っていたのだがヒロインがいない。
全員男のゲームでもいいと思ったがさすがにそれはと思いとどまった。
そして購入した人の素材を見てみると男しかいなかった。
ゲームを作り始めたころに男女の素材はそろっていた。
しかし同じイラストで統一したほうが違和感がなくていいのではと思った。
そして決めた。
自分で絵を描こう。
こうして自作イラストを描くことになった。