「はじめに」
前回の「未来の年表」では、われわれの未来におこるであろう「社会」の変化について見てきました。
今回の「未来の年表2」では、われわれの生活に直接関わってくる出来事について見ていきたいと思います。
それでは、まず前回のおさらいも兼ねて、日本の現状と、将来についてざっと見ていきたいと思います。
このままいくと、70年後に、日本の人口は半分になります。「日本列島は狭いのだから、人口が減ったほうが住みやすくなりそう。」といったメリットを上げる人もいるでしょうが、資源に乏しい我が国では、人口減少は国力の低下を引き起こします。
貿易大国だった日本も、最近のGDPに占める外需(輸出による利益)の割合は10%ほどであり、その大部分は内需(国内での利益)が占めるようになった結果、それほど資源が必要ではなくなったような印象を受けます。
しかし、内需とはいっても、すべてを国内でまかなっているわけはなく、外国から製品や原材料を輸入しています。
では、外国から輸入するためのお金はどうしているのでしょうか?現在の日本企業は外国に工場や会社を持っており、そこで得た収益を日本に送金しています。
昔は、国内で製品を作って、それを外国に売ることで、お金を稼いでいたのですが、現在は、外国で製品を作って、外国で売ったり、外国企業に投資をして、配当を得ることにより、お金を稼いでいるわけです。
もちろん、今でも輸出をしてお金を稼いでいる企業もありますが、上でも述べたように、GDPに占める割合は年々、減少しています。
このように、日本国内にいる我々が外国からモノを購入できるのも、日本企業ががんばって稼いでいるからなのですが、このまま人口が減ればどうなってしまうのでしょうか?
日本人が減ったとしても、日本企業が健在であれば、我々の生活レベルが著しく低下するということはなさそうです。
ですが、自動成長していくスーパーAIでも、日本が手に入れない限りは、人口が減っていくことで、国力は確実に低下していくことでしょう。
現在の産業は人手があれば、それだけ富を生み出せるというものではなく、むしろ一部の天才が考えたアイデアをもとにして、少数の秀才がその産業を育てることで、富を生み出すようになっています。
ということは、いくら人がいても、能力があまり高くない人ばかりであれば、国は成長しないということなのでしょうか?
とはいっても、人間の能力には限界がありますし、天才ばかりを産み育てる技術はいまのところないので、やはり、ある程度の人数は必要になってきます。
ある程度の人数がいれば、その中から、天才や秀才も生まれやすくなるので、その結果、国力も向上していくわけです。そして、あまり能力の高くない一般大衆も天才が生み出した産業のおこぼれをいただいて、豊かな暮らしができるようになります。
そう考えると、やはり少子化というものは、われわれの老後だけではなく、この国全体を貧しくしていくものであるといえるでしょう。
「コロナが少子化社会に与える影響」
さて、昨今、社会を震え上がらせているコロナウィルスでありますが、この問題は少子化社会にどのような影響を与えるのでしょうか?
不謹慎ながらネット上では、コロナウィルスによって、高齢者が死ぬことで、少子高齢社会問題が解決し、若い人の生活も楽になるのではないか?といった話もちらほらみかけるわけですが、どうやら、そんな簡単な話ではなく、若者でも免疫力が落ちていれば亡くなってしまうわけで、人口全体が減少することで、国力がますます低下していくほうがより心配であるようにも思えます。
というか、インフルエンザによる肺炎などが減って、死亡率が下がっているという話もあるので、むしろ高齢化問題がさらに深刻化するんじゃないでしょうか?
なぜなら、経済活動停止によって、高齢者の死亡率が減ったにも関わらず、社会保障費用をまかなうことができなくなり、収入もないのに消費税ばかり上がっていくということにもなりかねないからです。(そうなると、資産を持っているお年寄りよりも、若者が経済苦によって自殺することで、さらに少子高齢化が悪化しそうな気がします。)
そんな感じで、今回の新シリーズでは、コロナウィルスの影響も考えつつ、ひきこもりと少子高齢社会の関係について考察していきたいと思います。
「アテクシのコロナウィルスに対する見解」
さまざまな情報が錯綜していて、何が真実なのか?素人であるアテクシにはさっぱり正解がわからない状況が続いているのですが、そうはいっても、なにかしらの対策はとらざるを得ないわけで、新しい情報が出れば、その都度対応を変えていくことを前提とした上で、アテクシの見解を述べたいと思います。
・コロナ収束はありえるのか?
これはもう、ワクチンと特効薬が開発されない限り無理でしょうね。開発されたとしても、新型コロナは変異するので、すぐに効果がなくなってしまうかもしれませんが、ワクチンが開発されたという事実が人々の心に安心感を与えることで、経済活動を含めた日常生活はある程度戻ってくるのではないでしょうか?
とはいえ、ワクチンが開発されるまでに、2年ほどかかるという話もあるので、感染が一旦収まったように見えても、第2波、第3波が起こることは確実なので、当面の間、経済は低調になるでしょうし、精神的に疲れた人たちがいろいろな事件を起こすような時代になってきそうな気がします。
感染が拡大しても、集団免疫ができれば、発症する人が劇的に少なくなるので、収束といえる状態になりそうですが、どうなんでしょうね。WHO(最近はあまり信用できないですけど)によると、抗体があまりできないみたいな話もありますので、やはりワクチンができるまでは、完全な収束はありえないのかもしれません。
・はじめにまとめ
・コロナウィルスの出現によって、未来の年表が変わる可能性がある。
・お年寄りが大量死することで、高齢化問題が解決することはない。
・むしろインフルエンザ肺炎などが減り、社会保障費用の負担が増え、消費税が上がってしまう。